加水分解シルクは蚕の繭(まゆ)であるシルクを加水分解して得られたもので、水やエタノールそしてBGに可溶で、保湿、皮膜形成、抗酸化作用、皮膚コンディショニング、ヘアーコンディショニングとして使用されている成分です。
加水分解シルク
成分評価3
加水分解シルクとは
加水分解シルクは、蚕の絹繊維を構成するタンパク質である、フィブロインやセリシンを加水分解して作られる可溶性タンパク質です。水、エタノールそしてBGなどに可溶な水溶液で、類白色から黄褐色で少し特異なニオイがあります。グリシン、アラニン、セリン、チロシンなどのアミノ酸やポリペプチドなどが多く含まれており、単にシルクエキスとも呼ばれています。
これらのアミノ酸は、天然保湿因子(NMF)を構成するアミノ酸の約40%を締める成分でもあります。もともと天然蚕のシルク繊維を使用しているため、安全性の高い成分なのですが、成分としては高価です。また、溶剤を使用せずに水または熱水で抽出をした方がさらに高級とされています。
加水分解シルクの効果・効能
加水分解シルクは、他のタンパク質の加水分解物質よりも、吸湿性が少ないですが、皮膚や毛髪に対して、吸着性や浸透性が良い成分です。そのため保湿、皮膜形成、抗酸化作用、皮膚コンディショニング、ヘアーコンディショニングが得られます。
そしてチロシアーゼの活性抑制作用によって、メラニン色素を抑える事から美白効果が期待できます。また紫外線などで、痛んだ髪の補修やハリ、コシを与える効果や、乾燥、紫外線などの外部ストレスを受けて、皮膚バリアの機能低下などを防止する効果が期待できます。
そのため、化粧水、乳液、クリーム、洗顔料、石けん、パック、美白化粧品、ファンデーション、シャンプー、リンス、トリートメントなどの頭髪化粧品に使用されています。但し、配合すると全体的に、使用感が良くなるのですが成分が高価な事もあり、市販のシャンプー等には配合されていない成分です。
加水分解シルクの毒性、副作用、安全性
加水分解シルクは、天然のシルクが原料のため安全性が高く、一般的に毒性も無い成分と言われています。ただ、一部では、かゆみや発疹や紅斑などの症状が出るとの報告もあり、シルクに対してアレルギー等がある人は、控えた方が良い成分でねあります。
成分が含まれる製品一覧
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守り髪(株式会社ティエラコスメティクス)
botanist シャンプー(株式会社I-ne(イーネ))
パンテーン シャンプー(P&G)
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参考資料
“[加水分解シルク]絹糸から作った天然保湿成分はコンディショナーとしても最適” への6件のフィードバック