アスパラギン酸

アスパラギン酸は、タンパク質を構成するアミノ酸の一種で、非必須アミノ酸でグリコーゲン生産性を持つ。またうまみ成分のひとつです。化粧品成分としては、コラーゲンの主要アミノ酸のひとつで、保湿剤、皮膚コンディショニングとしての働きのある成分です。

アスパラギン酸

成分評価 5

アスパラギン酸とは

アスパラギン酸は、タンパク質を構成するアミノ酸のひとつで、非必須アミノ酸に数えられる物です。

正式には、2-アミノブタン二酸　示性式HOOCCH₂CH(COOH)NH₂)である。水に難溶で、アルコールには不要で、熱に弱い。

もともとアスパラガスの主要アミノ酸であるアスパラギンを加水分解して得られたため、その由来と構造式からアスパラギン酸と呼ばれている。トマトの味の主成分であり、栄養ドリンクに多く含まれている。また人工甘味料アスパルテーム、化粧品、医薬品等様々な用途で利用されています。

アスパラギン酸の代表的な4つ特長

アスパラギン酸のエネルギー生成

アスパラギン酸は、タンパク質を代謝するのに必要な物質で、TCA回路において、エネルギーであるATPを作り出すのに欠かせない物質である。

また、グルコースは通常炭水化物から作り出されるものですが、このグルコースが不足するとエネルギーを取り出せなくなってしまいます。その時に炭水化物以外から、グルコースを取り出すためアスパラギン酸が利用されます。これを糖新生といいます。そのため、アスパラギン酸は疲労回復機能がある成分です。

また、スタミナ増強や疲労回復目的で、ドリンク剤やサプリメントの材料として使用されているのはこの理由です。また、カリウム、マグネシウム、カルシウムを運ぶ作用があるため、ミネラルの補給剤としての役割もあります。

アスパラギン酸は、大量摂取による副作用は、無いとされているが、人口甘味料アスパルテームを大量に摂取した場合、米国で偏頭痛が出たとの報告がでいる。

アスパラギン酸の効果、効能

アスパラギン酸は主として食品添加物としての役割が多いですが、化粧品成分として考えた場合。アスパラギン酸は、コラーゲンのアミノ組織として、大量に含まれている成分のため、保湿に取っては、欠かせない成分です。そのため、新陳代謝を維持して、角質の水分量を維持して、肌の潤いを保つのに役立ち、保湿剤、肌荒れ防止剤、皮膚コンディショニング剤として使用されます。

アスパラギン酸の毒性、副作用、安全性

アスパラギン酸の排毒効果

体内には、代謝の過程で、アンモニアと呼ばれる毒素が発生します。アスパラギン酸は、このアンモニアを無害な尿の合成を促進する働きがあります。アンモニアは、血中に残留すると、中枢神経を攻撃するため、これらを守る働きとなっています。この排毒効果としては、オルニチン、アルギニンも同様の働きがあります。

アスパラギン酸の肝機能保護

体内のアンモニアを無毒化する事が出来るアスパラギン酸は、肝臓を保護し、機能改善に寄与します。

アスパラギン酸でストレスの抵抗性を高める

アスパラギン酸は中枢神経に作用する、興奮性神経伝達物質で、興奮性のアミノ酸系神経伝達物質です。大脳皮質、小脳および脊髄においてNMDA受容体に対して、作動薬としての働きがある。それにより、ストレス抵抗性を高めると考えられている。ストレス抵抗性が高まる事で、うつ病、副腎疲労等などの疾患予防に繋がると考えられています。この興奮性アミノ酸系神経伝達物質は他にもあり、グルタミン酸(Glu)、γ-アミノ酪酸(GABA)、グリシン(Gly)なども同様の働きがあると考えられています。

アスパラギン酸を含む食品

アスパラギン酸は、アスパラガスのイメージが強いのですが、実は豆類に多く含まれており、10,000mg/100g中含まれており、発芽したもやしのようなものの方が含有量が増えるといわれている。また、続いて、カツオ加工品7200～7300mg、湯葉6,800mg、ガゼイン6,800mg、その他、高野豆腐、豚のゼラチン、きなこ、しらすおろし等に多く含まれる。ただし、アスパラギン酸は、熱に弱いため、加熱をし過ぎないことが大切です。