トコフェロール

トコフェロールとは、一般名ビタミンEの事で、脂溶性のビタミンの一種で非常に高い抗酸化力をもった脂質成分です。肌荒れの原因の過酸化脂質の発生を防いだり、脂質性の成分の酸化防止の機能をもった成分です。

トコフェロール

成分評価　5

トコフェロールとは

トコフェロールは、脂質性のビタミンの一種であるビタミンEの事である。特に、D-α-トコフェロールは、自然界に多く存在しているもので、植物、藻類または藍藻などの光合成を行う事で合成されるビタミンであり、メジャーな抗酸化物質である。

トコフェロールは、メチル基の位置の違いで、アルファ、ベーター、ガンマー、デルタ、エプシロン、ゼータ、エーター、テータの8つの異性体に分けられ、アルファ　トコフェロールが１番強力な抗酸化力を持っており、体内では、肝臓、脂肪組織、心臓、筋肉、睾丸、子宮、血液、副腎、脳下垂体などに蓄えられている成分でもあります。

トコフェロールは強力な抗酸化物質で、脂肪を含んだ化合物の酸化を防ぐ事が出来る成分で、ビタミンA、セレン、システイン、メチオニン、ビタミンCなどの酸化防止の役割が体内ではあります。特にビタミンAの活性を高める事が出来、成人の場合RDI、RDAもともに8～10IU必要な成分です。ただ、他のビタミンと異なり、ビタミンB、ビタミンCと同様に体内に長時間蓄える事が出来ないため60～70％は便として排出させる成分でもあります。サプリメントとして取る場合、ビタミンE 200IUに対してセレン25mgを加える事で、ビタミンEの効力を最大に高める事が出来ます。

医療品、食品または　資料等の栄養補給の他に、酸化防止剤としての役割で、トコフェロール(ビタミンE)が使用されます。

そして、トコフェロール(ビタミンE)の中で、抗酸化力の１番高いD-α-トコフェロールは、１番自然界で多く存在しているものです。体内では、トコフェロールは、抗酸化物質として、フリーラジカルである、ヒドロキシルラジカルを還元する効果があります。フリーラジカルである、ヒドロキシラジカルは、体内で、細胞のタンパク質だけでなくDNAまで、破壊してしまう恐ろしい物質なのである。

トコフェロールは、体内だけで無く、肌にも影響があり、肌荒れの原因である、過酸化脂質の発生を防ぐ効果もあり、皮膚の角化を促進する働きを持っています。そのため、肌荒れ防止効果があります。

トコフェロールを多く含む食品

ひまわり油、コーン油、オリーブ・オイル、キャノーラ油、大豆油などの油脂類アーモンド、ラッカセイ、大豆などの種実類そしてキャビア、いくら、たらこなどの魚卵類、青魚、マヨネーズなどに含まれています。

トコフェロールの効果、効能

トコフェロールは、体内にあるLDLコレステロールの酸化防止および細胞の老化を遅らす事で、若々しくみせる事が出来る成分です。また酵素を多く供給するため、耐久力が増す成分です。ビタミンAとともに取る事で、環境汚染物質から肺を守る事が出来ます。その強力な抗酸化力で、体内で発生した活性酸素(ヒドロキシルラジカル)の除去により様々なタイプのがん予防の助けとなります。そして血栓予防、溶解機能や疲労回復にも優れている成分です。また、利尿効果もある事から血圧を下げるといった事にも使用されます。

そして、皮膚への浸透性があるため、外用薬としても使用出来、足の痙攣(けいれん)や過度の緊張や打撲等による筋肉の硬直を緩和させる事が出来ます。

またトコフェロールの効果、効能により、流産防止、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心臓病やアルツハイマー病のリスク軽減につながります。妊娠中や授乳期にホルモン剤を摂取している人や避妊薬ピルを飲んでいる人や緩下剤を飲んでいる人は、ビタミンEが欠如するため、より多く摂取する必要があります。

そんな、トコフェロールは、化粧品成分として成分の酸化を防ぐための、抗酸化剤、酸化防止剤として使用されています。

トコフェロールの毒性、副作用、安全性

トコフェロールは、抗酸化物質のひとつで安全性が高く、副作用等も無い成分です。ただ、熱、氷温、鉄、塩素、鉱油などには弱い特長があり、水道水に含まれる塩素はビタミンEを壊してしまうため、サプリメントであれば、より多く飲む必要が出てきます。同様に無機鉄(硫酸第一鉄)との相性も悪く、ビタミンEを壊してしまう事が判っています。ただ、グルコン酸第一鉄、プペトン第一鉄、クエン酸第一鉄、フマル酸第一鉄については、破壊されることがありません。

またビタミンEサプリメントを摂取する場合取り過ぎると、血液凝固作用を促すビタミンKの吸収を妨げるため、血液が固まりにくくなる場合があり、外科手術をする場合などは控える必要がある成分です。

そして、トコフェロールは体内では、不飽和脂肪酸等を還元した後に出来る、酸化物質ビタミンEラジカルは酸化物質のため注意が必要です。