[ウコン根茎エキス]ポリフェノールたっぷりカレーの色は消炎効果のある成分だった。

ウコン根茎エキスは秋ウコンから抽出されるエキスで、消炎、抗菌、抗酸化、保湿、皮膚コンディショニングとして使用される成分です。

ウコン根茎エキス

成分評価1

ウコン根茎エキスとは

ウコク根茎エキスは、秋ウコンの根茎より抽出されるエキスです。

ウコンはショウガ科ショウガ属の多年草で、インドが原産で高温多湿を好む性質があり、南アジアを中心として、アジア、アフリカ、中南米の各大陸の熱帯から亜熱帯で、生息、栽培をしている多年草てす。日本でも、沖縄で栽培されており、古くから、食品、香辛料、衣類の染料、生薬幅広い分野での利用されているものである。

インドでは、紀元前より、多く栽培されており、生産量、出荷量共に世界一で、世界で50種類あるとされる、ウコンの内約30種類が現在栽培されています。

学名はCurcuma longaで、英語名は、ターメリック(tumeric)。ターメリックと聞くとカレーに使用される苦みの無いターメリックを想像する人が多いのですが、これは、一般的に秋ウコンと呼ばれるもので、最近二日酔いや肝臓に良いとして、健康食品として使用される、苦みの多い、春ウコク(ワイルド・ターメリック)とは品種が異なる。春ウコンは、生薬としても使用されており、姜黄(きょうおう)と呼ばれています。

ウコンの成分としては、主にポリフェノール類のクルクミンと精油成分である。

“クルクミン”は、活性物質でもあり、2つの互変異性体、ケト・エノール体をとり、pHによって色が変わる性質がある。pH7.4以下では、黄色であるが、pH8.6以上では、明るい赤色に変化する。

精油成分としては、胆汁分泌促進成分である、”ターメロイ“、”シネオール“や高脂血症に有効な”α-クルクメン“、抗がん作用の”クルクモール“、腫瘍予防効果のある”β-エレメン“、健胃・殺菌効果のある”カンファー“、その他テルペン類などが含まれます。

その他、ウコン根茎の成分としては、鉄分にどのミネラル、食物繊維、デンプン、カリウム、ビタミンC、カロテンなどが、多く含まれています。

余談ではありますが、秋ウコンは、クルクミンの含有量が多く(3.6%)、精油成分が少ない特長があり、春ウコンは、クルクミンの含有量が少なく(0.3%)、精油成分が多い特長があります。

ウコン根茎エキスの効果・効能

ウコン根茎エキスの主成分である、クルクミンは、消炎効果を持っている成分で、消炎、抗菌、抗酸化、保湿、皮膚コンディショニングが期待できる成分です。

肝機能の改善等や維持にも使用される、素材でもあり、サプリメントとして摂取する場合もあります。外用薬としては、消炎性がある事で、肌荒れを防ぐなどがあるため、化粧水、乳液、美容液以外にも、対策化粧品と呼ばれるものの成分にも使用されています。

抗炎症の効果を入れて、シャンプー、白髪染めといったヘアケア製品や、育毛商品にも使用されています。

クルクミンの色であるウコン根茎エキスの黄色は、着色剤としても、幅広く利用されており、カレーの色はもちろん、タクワン、カラシなどもこの色を使用しており、化粧品では、アイシャドウ、メイクアップ化粧品に使用されています。

ウコン根茎エキスの毒性、副作用、安全性

ウコン根茎エキスは、食品、サプリメント等に使用されていて、安全性が高い素材といえますが、薬害報告も出ている成分です。

実際の摂取量は不明ですが、薬剤性肝障害のうちウコンが原因とされるものが、約25%もある衝撃の事実があるため注意が必要な成分でもあります。

クルクミンの場合、国連の食料農業機構および、世界保健機構の合同会議にて体重1kgに対して、0～3mgが限界値としており、体重60kgに対して最大180mgになり、カレーライスにして、30人分の量になるため、通常の食事量での摂取では問題無いとされるが、濃縮された、サプリメントのようなものは問題になると言える。

また、鉄分が多い事もあり、C型肝炎などは、鉄過剰を起こしやすいことから、控える必要がある成分です。ウコン根茎エキスは、しばしば、肝臓に良いとされるが、重篤になるケースが多いため、医薬品としては、漢方薬を含め現在使用していない。

また、外用薬として、ウコン根茎エキスを使用した場合、アレルギー性皮膚炎を発症した報告があります。