銀は宝飾品として使用される、貴金属ですが、化粧品の成分としては、抗菌、消臭、皮膚コンディショニング成分として使用されるものです。
銀
成分評価5
銀とは
銀は、英語でSilverといい、元素記号Agで47番目の元素です。金と同様に貴金属として、昔から重宝されていたものです。銀は、紀元前3,000位から使用されており当時は、金よりも価値のあるものとして、考えられていたるその理由としては、金は、自然な金として光沢のあるものとして発見されるが、銀の多くは自然には光沢のあるものか少なく価値のあるものとして考えられていた。そのため、金の上にわざわざ、銀メッキをしたものがあったようです。
その後 製錬技術が発達する事によって、その価値が下落していったが、それでも金に次ぐ貴金属として、文明では価値のあるものとして扱われてきました。
日本でも、金や銀は、貨幣として使用されており、全国にある銀座は銀の鋳造所のあった名残で付けられており、銀行という名前の由来も、銀を扱っていいた事に由来するようです。しかし、金座は、現在の日銀にあったため、地名として取り入れなかったようです。また、金行では無く、銀行にした理由は、単に、語呂が良かったためとあります。
銀の電気的特性
銀は、貨幣価値としても高いのですが、熱伝導率、電気伝導率は金属の中でトップで、熱伝導率は、金:320w/m・k:銅398W/m・Kに対して、銀の熱伝導率は420W/m・Kと高く。電気伝導率については、金が45.5×106シーメンス/m、銅が59×106シーメンス/mは、銀が61.4×106シーメンス/mと非常に電気的性質が良い事が判ります。また、延性も良く1gで、銀線が2200mもの長さを作り出す事が出来るのです。しかし、工業製品としてあまり使用しない理由としては、貴金属の中でも化学的に不安定な事があります。
銀は、空気中の硫黄化合物(自動車などの排気ガスや温泉の硫黄分)と反応して、黒ずんだ硫化銀(Ag2S)となって変色してしまうからです。そのため、工業的にはあまり使えないものとされて来ました。ただ、支配階級や富裕階級が好んで、銀食器を使用した理由としては、硫黄化合物やヒ素化合物などの毒が食事などに混入されているのが、いち早く判るため使用されていたという俗説があります。
銀鏡
銀は鏡として使用した場合、可視光の反射率は非常に高く、98%と金属の中で最大の反射力を持っています。しかし、前述したように、化学的に安定力が低い事で、現在は、鏡として使用されているのは、ガラスの裏面にアルミの箔を利用しているのが多いのですが、この反射率は80~85%と若干低くなっています。
銀の殺菌力
銀には、強い殺菌力があり、銀の表面に付着した、細菌、バクテリアを減らす働きがあります。これは、銀が細胞表面のアミノ酸と結合する事でおこる現象で、単細胞生物にとっては危険な金属なのです。
この現象を利用して、細菌、バクテリアを殺して消臭する銀イオンスプレーや、プラスチック(樹脂)などに練り込む事で、抗菌プラスチックを作り出したりしています。トイレなどの抗菌性については、このように銀化合物が練り込まれているのです。
銀の効果、効能
銀を化粧品等に成分としていれる場合、銀の殺菌力を利用する事が多い、銀を配合する事で、抗菌、消臭剤、皮膚コンディショニング剤等の機能がある成分になります。
銀の毒性、副作用、安全性
銀は、もともと成分毒性のある金属です。と言っても、単細胞生物の細胞と結合して、破壊してしまう事で、実際に人の体表面でも発生していますが、多細胞生物である、人の場合それほど気にする必要が無い程度で、逆に人に害を与える細菌、バクテリアを死滅させるなど利点が多いものです。また薬品等と違って効果は半永久続くものです。
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参考資料
“[銀]宝飾品のひとつが化粧品に入ると、消臭、抗菌成分となる。” への1件のフィードバック