プラセンタエキス

プラセンタエキスは母胎と赤ちゃんをつなぐ胎盤から抽出したエキスで、アミノ酸を始め非常に栄養価が高く、美白、保湿、血行促進、肝臓強化、抗炎症、抗酸化作用、細胞修復、抗アレルギーなどの効果が期待できる成分です。

プラセンタエキス

成分評価１

プラセンタエキスとは

プラセンタは英語で、「胎盤」表す英語ですが、一般的に哺乳類などの胎盤から取れる栄養成分を抽出したものを「プラセンタエキス」　または、　普通に「プラセンタ」と読んでいます。

プラセンタ(胎盤)は、母胎と胎児をつなぐ非常に大事な器官です。人であれば、1個の受精卵をわずか、10ヶ月で約3,000gの赤ちゃんにまで成長させる驚くべき器官です。その理由としては、生命の源である、アミノ酸、タンパク質、脂質、糖質などの栄養素がふんだんに入っているのと、生理活性成分である、ビタミン、ミネラル、拡散、酵素などの胎児の生育に欠かせない多々の栄養成分が含まれているのです。

実際　野生の動物の場合、肉食動物だけでは無く、草食動物でも自らの胎盤を食べる事で、出産後の体力回復をするという、自然界では当然のこととおこっています。また、このプラセンタ(胎盤)は、古代中国では、「紫河車」として重宝されており、強壮剤、強精剤または、不老長寿の薬として使用されていました。また、あのクレオパトラやマリー・アントワネットも使用したとされるものです。

プラセンタエキスに含まれ成分は多岐にわたっています。アミノ酸です。アミノ酸は、身体のあらゆる細胞を作り出すための材料です。また、同様に含まれている、タンパク質、脂質、糖質などは、身体をつくるための栄養素で、ビタミン、ミネラルは身体を正常に保つ役割があります。

そして、核酸は遺伝子の修復や新陳代謝の調整など、エイジングケアに必要な栄養素ですし、酵素は免疫力アップに欠かせないものです。そして、抗酸化力を向上させる活性ペプチド、細胞に潤いをもたらすヒアルロン酸などのムコ多糖体、細胞の新陳代謝を促す有効成分が多く含まれており、プラセンタエキス(胎盤エキス)は、栄養素の宝庫となっています。

プラセンタエキスの効果・効能

プラセンタは、野生動物でも、出産後の体力回復のために、自らの胎盤を食べるという事をしていますが、人間が自らの胎盤食べるという事はしませんが、プラセンタに含まれる豊富な栄養成分によって、傷や炎症の自然治癒力が促進する事は古くから知られていた事で、古代ギリシアのヒポクラテスが治療に使用していたとの説があるようです。

また日本でも、1950年代から、医療機関で、肝硬変、更年期障害、乳汁分泌不全の治療薬として、プラセンタ薬が使用されるようになってきました。プラセンタエキスは、様々な動物から抽出する事が出来ますが、医療機関では、ヒト由来の認可された医薬品としてプラセンタエキスを使用しています。

最近では、エイジングケアブームもあり、プラセンタの美容効果が注目を集めてきました。

プラセンタエキスには、美白効果、新陳代謝の向上、細胞の活性化、保湿、血行促進、肝臓強化、抗炎症、抗酸化作用、自律神経の調整、ホルモンバランスの調整、細胞修復、抗アレルギーなどがあります。

プラセンタエキスの毒性、副作用、安全性

プラセンタエキスは、人の胎盤を材料とする、「ヒトプラセンタ」とその他動物の胎盤から作った「ブタプラセンタ」「ウマプラセンタ」「ヒツジプラセンタ」などがあり、大きく差があります。

ヒトプラセンタエキス

医療機関でしか使用出来ない、「ヒトプラセンタ」は国内で正常分娩された、人間の胎盤のみで、作られており、厚生労働省の認可のある一部の製薬メーカーでのみで作られているものです。使われる胎盤は、入院時に血液検査をして、肝炎やHIVなどのウイルスのチェックを徹底的に行って、胎盤中の血液も高圧蒸気滅菌によって、100%除去。含まれるたんぱく質もアミノ酸まで分解してしまうため、万が一異常プリオンやステロイドホルモンが混ざったとしても、分解されてしまいます。

そのため安全性も高く、ヒトプラセンタで感染症やその他不具合については報告がありません。

動物プラセンタエキス

医療機関以外で使用される、健康食品などに含まれる、プラセンタエキスは、動物由来のもので、中でも１番多いのが、豚由来の「ブタプラセンタ」です。最近では、豚よりも栄養価が高いとして、馬由来のウマプラセンタの商品も増えています。以前は、ウシプラセンタもあったのですが、狂牛病の問題がでてから、使用されなくなりました。

豚や馬の胎盤は、十分な健康管理、衛生管理体制を持つ農場から仕入れて、どのメーカーも厳しい自主基準のもと、感染症が無いように、熱処理をきちんと行い、高い品質で安全性を保っています。

中でも、「SPFプラセンタ」と呼ばれるものは、日本SPF豚協会が認定する、特別な管理体制で飼育された、特定の病原菌を持たないクリーンSPF豚の胎盤を使っています。原料が衛生的であれば、滅菌処理工程を省く事が出来、製造過程で失う有効成分を減らさないようにする事が出来ます。

また、馬の場合、豚よりも体温が高いことから、寄生虫などの心配が少ないとされており、最近は、サラブレッドのプラセンタが血統もしっかりしている事から、安全性が高いとされています。

プラセンタエキスの安全性

プラセンタエキスは、医療機関で使用された場合、副作用等の報告が国内外ではありません。

また、市販のサプリメントやドリンクといったものも、ほぼ問題無いとされていますが、一部では、アレルギー反応が起こった事が報告されています。

独立法人国立健康・栄養研究所の報告では、小児喘息とアトピー性皮膚炎の既往歴がある男性が、プラセンタエキスを含む健康食品を摂取した処、アレルギーが悪化して成人型アトピー性皮膚炎を発症した。また別の41才の女性は、プラセンタの経口摂取と美容液による外用摂取によって、アレルギー反応によって、接触皮膚炎が発症したとの事です。そのためヒトプラセンタ以外は、使用する場合は慎重になる必要があります。

プラセンタエキスの使われ方

プラセンタエキスは、「注射」「飲む」「皮膚に塗る」の3つの方法があります。一般的には、原液を直接注射する方法が、効果が高いとされています。また経口摂取時も化学的な根拠が少ないとされながらも、有用性が示されたという結果も少なくありません。

経口摂取による、シミやしわの効果

長期間、紫外線を浴びていると、コラーゲンやエラスチンが壊れて、肌のハリを保てなくなり、シミやシワの原因になったりします。また同様にメラノイトが活性化するため、シミ等の原因にもなります。

プラセンタエキスは、肌の細胞を活性化させ、新陳代謝を促進させるアミノ酸や成長因子だけでなく、抗酸化作用のある生理活性物質が多く含まれている事もあり、シミやシワなどを改善させる事が出来ます。大手メーカーの研究所では、マウスでの実験で、プラセンタを食事に混ぜたマウスが、紫外線による皮膚水分量の低下を抑えられたというデーターもあります。

また、成人女性への3ヶ月の経口投与によって、シミやソバカスなどの原因となる色素沈着の増加抑制が出来たとの結果もある。

プラセンタエキスには、美肌成分として注目を集めている、ペプチド、DNA、ヒアルロン酸、アミノ酸が多く含まれており、これらの効果によって、新陳代謝が良くなり、コラーゲンの生成が促進して、お肌が蘇ると考えられています。

プラセンタエキスを配合したドリンクを2ヶ月間摂取した結果として、細胞増殖に関与した血中成分が上昇して、お肌の弾力が改善したとの報告もあります。これは、日本抗加齢医学会総会で発表をされたようです。

その他、肌の乾燥改善、肩こり、腰痛の改善、疲労感の改善など様々な効果があったとの報告もあります。

プラセンタエキス注射経験者の献血の禁止

現在、日赤では、自己申告ではありますが、過去にプラセンタ注射をした人の献血については、vCJDの感染のリスクが否めない事もあり、献血を断っている状況が続いています。

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