フケで悩む人は非常に多い身近な疾患です。その原因は意外なものが多く、正しいヘアケアをする事で、対策をする事が出来ます。
フケ(dandruff)
フケとは
フケ(dandruff)は、漢字で書くと頭垢と書きます。場合によっては雲脂と書く場合もあります。フケは、頭皮にある角質が新陳代謝によって剥がれて出来るうろこ状の白い老廃物の事をいいます。
健康な人でも1ヶ月サイクルでフケが発生していますが、様々な原因によって新陳代謝(ターンオーバー)が過剰になる事でフケが目立ってくる事で、フケ症と呼ばれるものです。
特に頭皮は手の皮膚とは異なり皮膚が3分の1と薄く、髪の毛がある事から湿度が高い事で、キズがつきやすい環境となっていますので、丁寧に扱う必要があります。
フケの種類
フケには大きく乾燥した乾性フケと湿ったフケである湿性フケが大きく2種類あります。
乾性フケ
一般的に白っぽくてサラサラやパラパラとした乾燥した乾いたフケを発生させるフケの事を乾性フケといいます。髪にまとわりつく事は無く肩にパラパラといつのまにか落ちているような状態のもので、大半のフケ症の人は、この乾性フケの場合が多いです。
湿性フケ
湿性フケは、乾性フケと異なり黄色っぽくベタベタとしたフケで、乾性フケよりも大きく目立つフケで、湿っている事で髪の毛にくっついている事すが多いフケです。
フケの原因
乾性フケ
乾性フケは、精神的なものやシャンプーなど普段の生活スタイルなど原因は様々です。ただ正しくケアをする事で、対処が可能な問題です。
乾性フケの原因
ストレス
精神的な影響によって、頭皮フローラが崩れる事で、フケ症が発生する場合があります。
環境影響
冬場など大気が乾燥する事で、皮膚が乾燥してしまう事でフケが多くなります。しかし夏場にもフケが発生していますが、汗をかきやすい時期のため目立たないだけです。
紫外線の影響
頭皮に過剰に紫外線があたる事で、頭皮が炎症を発生させる事でフケ症になる場合があります。紫外線は、頭皮を酸化させ肌バリア機能を壊してしまいます。バリア機能が壊れる事で、肌は乾燥して荒れてしまいフケが大量に発生します。
長時間の外出時は帽子などで頭皮を守るようにしましょう。そして、頭皮にUVケアとしてUV防止スプレーをするのも有効です。
過剰なシャンプー
フケが大量に発生する事で、周囲の目もあり、1日に何度もシャンプーで洗うことで、頭皮がスッキリし、髪の毛についたフケが洗い流される事で、解決すると思い込みやすいが、過剰にシャンプーをする事で、必要な皮脂を除去してしまう事で頭皮が乾燥して、さらにフケが出やすい環境となってしまいます。
また、シャンプーを過剰にする事で、頭皮に存在する天然保湿因子(NMF)の減少によって水分量の保持が出来なくなくなってしまう事で、フケが増加します。
接触性皮膚炎
シャンプー成分に含まれている強い界面活性剤の場合、角質部分に残留する場合があります。閾(しきい)値をさせていただきます。超える事で、接触性皮膚炎になる場合があります。特にアトピー性皮膚炎など皮膚バリアが低く、刺激に過敏に反応する事があります。
カラー、ブリーチ
カラーに使用するパラフェニレンジアミンは浸透性が強いため、髪の毛の生え際や顔まで反応を起こして、紅斑だけでなく、湿疹やびらんなどが発生し、フケが増加します。
櫛によって頭皮を傷つける
過剰に櫛をする事で、頭皮をキズつけてしまう事で、炎症が発生してフケが出やすい環境となってしまう状態
頭皮を掻きむしる
爪で頭皮を掻きむしる事で、頭皮がキズつく事で角質が炎症をおこしてしまうため、フケが増加します。
頭皮フローラが崩れている
頭皮には、表皮ぶどう菌、アクネ菌などの日和見菌が大半を占めていますが、頭皮環境が崩れる事で、黄色ぶどう球菌、真菌、マラセチア菌などが増殖する事で、頭皮フローラが崩れる事で、フケが増加します。
脂性フケの原因
脂性フケは、乾性フケよりもひとまわり大きく、皮脂が過剰に発生していることで、黄色っぽい色をしている髪の毛にまとわりつくベタベタしたフケです。
脂ぽいため、夏冬関係無く発生するフケ症です。ただどちらかというと、夏場の方が目立つフケ症のです。そのため一般的に洗い方が足りないと言う意見もありますが、皮脂が通常よりも多くなる病気の可能性もあります。
また脂性フケが過剰になった脂漏性皮膚炎なども疾患のひとつとなります。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎の原因は頭皮フローラが崩れてマラセチア菌と呼ばれる真菌の一種が過剰に増加した事によって、フケや痒みが発生する疾患です。
健康な人でもマラセチア菌は存在していますが、過剰になる事で、皮脂の主成分であるトリグリセリドを分解してオレイン酸、アラキドン酸を産生する事で、炎症を発生させ角質層を異常な状態にする事で大量のフケが発生した状態の事をいいます。
フケ症の既往歴がある人は、オレイン酸を塗る事でフケが出る場合があり、既往歴が無い人は発生しないと言われています。
乾癬(かんせん)
乾癬は脂漏性皮膚炎と酷似している症状ですが、慢性の皮膚角化疾患のひとつです。原因としては脂漏性皮膚炎とは異なり白癬菌で、真菌の一種で、円状に紅斑が出来ます。ステロイド外用薬を使用すると悪化します。
フケの対策
生活習慣を見直す
フケを抑えて、頭皮環境を良くするには、食事を規則的に行い、アルコールや脂肪分を減らし細胞の再生を促す事が出来るビタミンB群(豚肉、ほうれんそう、牛乳、レバー、しいたけなど)を多く取る必要があります。
また、ストレスや過労を減らし、十分な睡眠を取る事が大事です。
シャンプーを見直す
現在主流となっている高級アルコールシャンプーは、安価で泡立ちが良い事で非常に使用頻度が高いですが、頭皮への刺激が強い事で、頭皮トラブルになりやすい洗浄成分です。そのためシャンプーとして頭皮への刺激が穏やかなアミノ酸シャンプーに差し替える事で、頭皮へのダメージを少なくする事ができます。
シャンプーでの洗い方を再検討する。
シャンプーの選定も大事ですが、洗い方はもっと大事です。フケ症の場合、頭皮がスッキリとするような洗い方をしたくなるのですが、頭皮は非常にデリケートな部分です。そのためデリケートに洗う必要があります。そのためどんなシャンプーを使用しても、正しいシャンプーの方法を実践する事が大事です。
頭皮の保湿をする。
頭皮の保湿に良い保湿成分として、ステアリン酸、パルミチン酸などの飽和脂肪酸が良いとされています。一方でワセリンなどはフケ症が悪化傾向があると言われています。
医師の診断を受ける
過剰なフケ症の場合、脂漏性皮膚炎である可能性があり、個人では治療が困難なため、専門の皮膚科への診断が必要です。
脂漏性皮膚炎
代表的なフケ過剰症である脂漏性皮膚炎の場合、抗真菌薬が配合されたシャンプーを使用して毎日ヘアケアをする事が必要となります。
抗真菌シャンプー成分は、ケトコナゾール、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン、二硫化セレン、ミコナゾール、ティーツリーオイルなどが含まれています。また、治療中はヘアクリームやワックスなどは控える必要があります。
また脂漏性皮膚炎は治療薬としてステロイドなどを使用しますが、白癬などは、逆効果となり悪化すると言われています。
まとめ
フケについては、頭皮の環境を正常にする事が大事です。そのためにはアミノ酸シャンプーを使用して、正しいシャンプーの方法を実践する事で、対処が可能です。
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参考資料
10年来悩まされてきたアトピー性皮膚炎がだいたい完治したので、
“フケの気になる原因はなんと・・・思わぬ12の原因と対策” への16件のフィードバック