[硫酸アンモニウム(硫安)]肥料の材料が、化粧品では増粘剤として使われていた。

硫酸アンモニウムは、硫酸のアンモニウム塩で、一般的には、硫安として呼ばれており、肥料として使用される成分である。生化学としてタンパク質を沈降させる働きがある事から、増粘剤としての機能が成分である。

硫酸アンモニウム

成分評価３

硫酸アンモニウムとは

硫酸アンモニウムは、硫酸のアンモニウム塩であり、分子式 (NH₄)₂SO_4で、一般的に硫安と呼ばれる成分である。

硫酸アンモニウムは、窒素を多く含むため窒素系の肥料として、即効性があるが、硫酸が残留する事で、硫酸カルシウムとなり、土壌を酸性化してしまう。そのため、石灰等での中和が必要なものです。そのため、肥料としては、尿素等が使用される事が実際は多い。

硫化アンモニウムは、スノーセメントとも言われ、スキー場のシャーベット状の雪を固める作用もあるが、水質汚濁の原因となっているものです。また、タンパク質を沈降させる塩析効果もある。化粧品成分としては、水溶性増粘剤としての働きがある。

硫酸アンモニウムの効果、効能

硫酸アンモニウムは、エタノールなどのアルコール類には溶けないが、水には溶けやすい成分です。その性質を利用して、化粧品では水溶性増粘剤として使用されています。

硫酸アンモニウムの毒性、副作用、安全性

硫酸アンモニウムは、通常状態では非常に安定しており、危険有害性についてはGHS分類において、対象外、分類できないとしており、無害に近いと言ってよいかと思います。また、水性環境有害性は区分3となっております。水性生物にとっては毒性は弱いが有害と判断されます。但し、化粧品として使用するレベルであれば、それほど問題にならない成分です。