ポリ乳酸は一般的に生分解性ポリマーと呼ばれているもので、工業用材料として、カーボンニュートラルに貢献するとして、非常に注目している材料です。化粧品の成分としては、スクラブ、研磨剤成分として機能するものです。
ポリ乳酸
成分評価5
ポリ乳酸とは
ポリ乳酸は、トウモロコシ、イモ類、サトウキビ、イネなどの植物を発酵させて得られる乳酸モノマーを、エステル結合によって重合させて作ったプラスチック素材(樹脂)です。
乳酸は不斉炭素をもっており、L型とD型の乳酸が存在しており、それぞれL型のポリ乳酸、D型のポリ乳酸とらせん構造が異なる事から、2種類のポリ乳酸を混合させる事で、工業的な強度を持たせる事も可能になっています。
ポリ乳酸の最大の特長として、生分解性ポリマーであるという事です。
ポリ乳酸は、生分解性ポリマー
もともと、ポリ乳酸は、植物由来のプラスチック素材として、乳酸をエステル結合によって、高分子化したものです。ポリエステルに分類されているものです。もともとポリ乳酸は、工業用として広く使用されている、ABS樹脂の代替材料として開発されました。もともとプラスチック素材は、廃棄しても分解される事はありません。環境問題を考慮して工業製品として使用できるまでいったのが、ポリ乳酸なのです。
ポリ乳酸は、通常環境中では、ある一定の機会強度を有しているが、堆肥などの微生物の多い場所では、生物分解される事で、環境負荷の低いプラスチックとして注目を集めました。ただ、残念ながらABSまでの機会強度は無く、廃棄時に堆肥中に埋めるような事はやられておらず、プラスチック製品の一部として、焼却等されるのが通常の処理方法となっています。そのため現在微生物による分解が出来る特長が存分に使われていません。
カーボンニュートラルという特性
ポリ乳酸は、生分解性プラスチックとしての考え方は、最近では、非常に下火になっています。一方で、注目されているのが、カーボンニュートラルという考え方です。
カーボンニュートラルとは、ポリ乳酸のように、分解される時は、地球温暖化の原因といわれている、二酸化炭素を排出するが、ポリ乳酸の原料は、トウモロコシやサトウキビといった植物から取られた、グルコース(ぶどう糖)、スクロース(砂糖)といったもので、植物は、これらを合成する時に、大気中の二酸化炭素を吸収している事から、トータルで見て環境への影響が少ないと見る考え方です。
ただ、ポリ乳酸を合成する時のエネルギーを考えると、逆に二酸化炭素排出量が多いとの考え方もあります。
ポリ乳酸の用途
ポリ乳酸は、現在様々な分野で利用がされており、リサイクルの観点から、食品用トレイや、農業用フィルムなどへの採用は早かった。またABSなみの強度アップした事によって、自動車用、家電機用としても使用されるようになった。また、携帯電話、パソコンといった比較的強度の必要な製品にも使用されています。最近では、3Dプリンターの素材として、ポリ乳酸(PLA)が使用されているものもあります。
ポリ乳酸の効果、効能
ポリ乳酸は、プラスチックのひとつですので、化学的には影響は無い素材です。化粧品成分として混入する理由としては、スクラブ、研磨剤としての役割になります。ポリ乳酸の細かい粒子が、肌表面の汚れを落とすのを促す事が出来ます。
ポリ乳酸の毒性、副作用、安全性
ポリ乳酸は高分子素材のため、それのみでは、安全性は高い素材です。また、食品用容器に使用されている事から、溶出等の大きな問題は無い。また急性毒性などの試験でも陰性となっている素材です。
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参考資料
“[ポリ乳酸]カーボンニュートラル特性を持った、スクラブ成分” への1件のフィードバック