リゾレシチンは、大豆や卵黄由来のレシチンを酵素によって加水分解して浸透性をよくしたもので、乳化、可溶化、保湿、浸透、ラミニン5生成促進、抗老化、抗しわなどの効果のある成分です。
リゾレシチン(Lysolecithin)
成分評価5
リゾレシチンとは
リゾレチシンは、レシチンを酵素によって加水分解をして脂肪酸を取り除き低分子化したものです。従来型のレシチンとは、化学構造式の一部が異なっており、レシチンが1000程度の分子量ですが、リゾレチシンは、分子量が500~300のため消化、浸透能力が高い成分です。またリゾレチシンは、2位にある脂肪酸が除去された形の化合物となっています。
またリゾレチシンは、各種ビタミンや特殊栄養素を加える事で、摂取後10~15分ほどで、脳関門を通過して、脳神経細胞に吸収される事で、脳内ホルモンの分泌促進やバランスが良くなるもので、その成分は、K・リゾレシチンとして使われています。そんなK・リゾレシチンにPS(ホスファチジルセリン)や各種栄養素を加える事でさらに吸収性を良くして、記憶、集中、ストレス、エイジレス、育脳、IQアップ、EQアップなどが期待できます。
リゾレチシンの原料であるレチシンは大豆、ゴマ等の穀物、卵黄などに含まれている脂質成分です。体内にはレシチンが体重の約1%程度あり、不足する事で、疲労、免疫力低下、不眠、動脈硬化、糖尿病、悪玉コレストロールの沈着などに繋がるものと言われています。また大豆由来のものを大豆レシチン、卵黄由来のものは、卵黄レシチンと呼びます。
リゾレシチンは、化粧品成分として使用されるものですが、医薬部外品としても使用されておりその場合、材料由来毎に名前が違い、卵黄由来であれば、卵黄リゾホスファチジルコリン、大豆由来であれば、大豆リゾリン脂質液と書かれています。実際、大豆由来であれば、リノール酸で代表される不飽和脂肪酸が多く、卵黄由来であれば、パルミチン酸を代表とされる飽和脂肪酸が多い成分ですので、厳密にいうと、由来成分によって効果、効能が変わります。そもそもレシチンは、リン脂質を含む脂質製品のことの総称の事を表すため、原料によって性質が異なるのは当然である。
また同様のレシチン由来の化粧品成分として、使用される水素添加大豆レシチンが、保湿剤、乳化剤としてクリームや乳液などに配合されています。
リゾレシチンの効果、効能
リゾレチシンは、レシチンよりも、親水性が高いため、水や多価アルコールへの溶解度が高い事で、乳化作用、可溶化作用のある成分です。またレシチンよりも浸透作用が高く肌細胞へ取り込み安い事から保湿性の良い成分でもあります。またラミニン5と呼ばれる細胞接着タンパク質の促進作用がある事で、皮膚のダメージを修復しやすく、抗老化、抗しわ効果のある成分となっています。
そのためリゾレシチンは、エイジングケア成分として、化粧水、美容液、乳液などに使用されている成分です。
リゾレシチンの毒性、副作用
リゾレチシンは、肌への刺激が非常に低く、アレルギー肌の方も影響の少ない成分とされています。もともと、サプリメントとして取り込む事が出来るものですので、安全性が高いと思われます。ただ、大豆や卵にアレルギーがある人は注意が必要です。
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参考資料