ヒノキチオールは青森ヒバやタイワンヒノキに多く含まれている成分で、抗菌剤、殺菌剤、消炎剤、細胞活性作用などがあり食品添加物としても使用されている成分です。
ヒノキチオール
成分評価5
ヒノキチオールとは
ヒノキチオールは、樹木香のある無色から淡黄色の化粧物質で、仙台名誉市民や東北大学名誉教授等であった、野副鉄男が、1936年に台湾帝国大学(現在の国立台湾大学)の教授時代にタイワンヒノキから発見された成分です。アルコールには可溶ですが、水には、微溶の物質となります。
ヒノキチオールは、化学式ではC10H12O2で、IUPAC名では、2-ヒドロキシ-4-イソプロピルシクロヘプタ-2,4,6-トリエン-1-オンと非常に長い名前になるが、特質するべきは、当時世界初の7員環化合物の発見であった事です。
そんなヒノキチオールの不飽和七員環化合物は、タイワンヒノキ以外にも、シダー、ヒバ、ベイスギなどにも含まれており、日本のヒノキにもわずかですが、含まれている事が判っています。(以外に思う人が多いですが、日本の檜には、ヒノキチオールの含有量は非常に少ないのです。)
ヒノキチオールの抽出
ヒノキチオールの抽出、生成については、天然のヒバ油から抽出する方法とジシクロペンタジエン~合成する方法がある。天然のヒノキチオールについては青森ヒバが含有量が1番多く、ヒバ油から抽出するのが一般的ですが、1tの材木から約10kgのビバ油が取れますが、その約1%である100g程度しかヒノキチオールは含まれないため非常に貴重で効果な成分です。
ヒノキチオールの効果、効能
ヒノキチオールを多く含む青森ヒバは、古くから、防水性、耐久性が良く、シロアリがつきにくい木材として、神社仏閣の建造物に使用されていました。中尊寺の金色堂や明治神宮の大鳥居などは有名な話で、近年まで、電車の枕木としても使われていました。
ヒノキチオールには低毒性であるが、稀にみる広い抗菌スペクトルを持っており、食品添加物としても使用されており、大腸菌、枯草菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、酵母、黒カビ、くものすカビなどに対して低濃度で抗菌性がある事がわかっており、食品では保存剤、防腐剤としての働きがあります。昭和20年代に医療現場で、肺結核の治療薬としてヒノキチオールが有効との結果でしたが、米国から入ってきた、ストレプトマイシンなどの抗生物質が短期間で治療可能であった事から、ヒノキチオールがその後治療薬として使用される事はなかったようです。ただ、副作用が少ない事から、アトピー、水虫治療、MRSA対策、クラミジアなどにも有効とされており、入浴剤としても良いものです。
また化粧品については、殺菌剤、消炎剤、細胞活性作用などの働きを利用して、シャンプー、リンス、ハミガキなどに使用されています。
ヒノキチオールの毒性、副作用、安全性
ヒノキチオールには、ED1値(1%奇形誘発量)が190mg/kgあります。ただこの分量を人に直してみると、体重50kgの人が、約9.5kgのヒノキチオールを飲んだ時に相当するため、人にとってはほぼ無害といっても良い成分になります。そのため食品添加物としても許可を得ている成分です。
成分が含まれている製品一覧
CA101 シャンプー(株式会社エル・ド・ボーテ)
ウーマシャンプー(株式会社ゼロプラス)
成分が含まれるその他の商品一覧
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枕の中身 中材 補充用パイプ 詰め替え用 500g 抗菌防臭 通気性 やわらかめ 洗えるパイプ 日本製
ナンバースリー イルガ薬用シャンプー 250mL(医薬部外品)
ふるさと納税 長崎ひのきでつくったアロマチップと入浴剤Bセット 長崎県佐世保市
参考資料
“[ヒノキチオール]青森ヒバに多く含まれている天然の抗菌剤” への3件のフィードバック