抜け毛の本数は何本まで、脱毛と呼ばないかご存じでしょうか?実は、本数よりも、抜けた、髪の毛の状態を気にする事が重要だったのです。
抜け毛の本数は、100本なら気になりますか?
抜け毛の本数は、気持ち次第?
薄毛の人は、抜け毛を非常に気にしますが、実際どのくらいになると、気になるのでしょうか?
通常人は、髪の毛が、1日50~100本抜けていると言われてています。1年で、約36,000本にもなり、髪の毛は通常10万本と言われていますので、1年で、約36%もの髪の毛が抜ける計算になります。そんなペースで、抜け続けたら、気がついた時は、薄毛を通り過ぎて、ハゲになってしまうと思いますが、実際は、そのようになりません。それは、新たな髪の毛が生える事で、その数を補っているからです。
髪色で髪の毛の健康が判る
抜け毛を考える前にまず、髪の毛の色を確認しましょう。健康な髪の毛は、サラサラしていて、髪のツヤもあります。また髪の毛のカラーをした場合人によっては、髪がパサパサになる事があるのではないでしょうか?
これは、髪の毛の表面にあるキューティークルが、カラー(髪染め)に使用する薬品によってダメージがおこる事から髪がパサパサになってしまうのです。また、美容院等でやって貰った場合と違って、自分で髪を染める場合、よく根元まで染めようとして、頭皮まで、染めてしまった経験はないでしょうか?
髪の毛のカラーはまだ良いですが、頭皮にカラーは結構致命的で、頭皮の薄毛や抜け毛の原因につながるのです。
産後に抜け毛が多くなる理由
よく女性が、産後に抜け毛が多くなり、頭皮の薄毛や抜け毛に悩まれる女性を見かけます。これは、妊娠、出産によって女性ホルモンが増加していた処に、出産後身体をもとにもどそうとして、急激に女性ホルモンが減少する事で発生します。特に高齢出産などは、抜け毛が出やすいと言われています。
そのため、場合によっては、育毛サプリのようなもので、女性ホルモンの代わりとなる、大豆イソフラボンなどを補給してあげる必要があるのです。出産による育毛サプリは一時的なもので十分です。
抜け毛はどんなときに抜けるのでしょうか?
抜け毛には抜けやすい季節があるのをご存じですか?それは、実は秋です。何故?と言われる方も多いかと思いますが、夏の間に髪の毛だけでなく、頭皮への紫外線のダメージがたまっていき、秋にピークになるためと考えられています。
ただそんな場合でも、健康な髪であれば、1ヶ月もすれば、通常の髪の毛の量にもどっていくのです。
しかし、実は問題になるのが、毎日のシャンプータイムです。
一日の抜け毛量の約70%が、実は、このシャンプー時間に集中していると言われています。何故、シャンプー中に抜け毛が多くなるのでしょう
実は、シャンプーで、髪の毛を洗う時にどのようにしているでしょうか?
多くの方が、指で、ゴシゴシと洗っていませんか?
シャンプーの洗浄成分は、界面活性剤です。泡は、ぬるぬるしている感覚があるため、摩擦が少なくなっているように感じているかと思いますが、実は、油分が取れる事で、摩擦が強くなっているのです。そのため、毛根が弱って、抜けやすい髪がある場合、髪の毛がからまってしまい、より多く抜けやすくなるのです。
シャンプーの時に髪の毛をゴシゴシ洗うのは、抜け毛の原因のため、まずは指を動かさないで頭皮を動かして洗うようなシャンプーの仕方をする必要があります。
シャンプーが、実は抜け毛の原因
最近のシャンプー事情としては、泡立ちが良く、洗浄力の高い方が、好まれる傾向があります。
それは、頭皮をすっきりしたいと、考えるられる人が多いのですが、このすっきりという感覚は、頭皮に必要な皮脂までとってしまう行為につながります。それによって、毛根の部分にまでシャンプー成分がついてしまい、毛根が劣化しやすく、抜けやすくなります。
抜け毛の本数よりも、髪の毛の状態を気にしましょう
抜け毛の合計が、1日で200本以上抜けているようであれば、はっきりいって異常事態と考えますが、100本程度なら、あまり気にする必要はありません。ただ、抜けた髪の毛の状態については、気にする必要があります。髪の毛が細い、短いは、赤信号です。通常髪の毛は、最長5年程度で、生え替わるといわれています。つまりあまりにもこのサイクルが短い髪があると、頭皮の薄毛や脱毛といった問題になるのです。
毛髪が短くなる、細くなるは、生活習慣に問題あり
髪の毛の抜け毛のを気にして育毛剤を使うよりも、まずは、生活習慣の乱れを正す事が大事です。実はほとんどの抜け毛や頭皮の薄毛といったものは、すべて生活習慣が影響度が非常に高いのです。
まず髪の毛はケラチンというタンパク質で構成されていますが、その材料となるものは、必須アミノ酸である、メチオニンです。
必須アミノ酸は、人の体内では、作る事が出来ないアミノ酸で、外部から取り入れる必要があるものです。気がつかれたと思いますが、髪の毛は、食事からメチオニンを含む食べ物をとらないと、いくら毛根が元気でも、生えてこないのです。植物が元気でも、水も栄養も与えないと枯れるのと同じ原理です。
髪の毛の材料メチオニンはどんなものから取れる?
髪の毛の材料である、メチオニンは、実は気をつけて取らないと、なかなか取れないものなのです。1番含有量が多いものとしては、カツオの削り節2200mg/100g そして次いで多いものとしては、小麦タンパクであるグルテン1300mg/100g 一般的には お麩と呼ばれているものです。
メチオニンの最低必要摂取量としては、体重1kgあたり13mgと言われています。つまり 体重65kg前後の成人男性であれば、0.8gは1日最低必要です。この必要量は、血中で使用するものですので、髪の毛に栄養をまわすためには、1日1g前後を目安に取る必要があります。
先ほどのかつお節やお麩は含有量こそ多いですが、100g単位で、とる必要があるため、多分食材としては、難しいかと思います。
おすすめの食材としては、赤身肉です。脂肪分の無い筋肉の部分にメチオニンは多く含まれています、肉の種類によって異なりますが、50~60mg/100g中に含まれています。そのため、1日に、200gの赤身肉であればそれほど、苦労なく取れると思われます。
このメチオニンは、髪の毛以外には、抗ヒスタミン作用があり、アレルギー反応が出やすい人は、このメチオニンが全体的に少ない可能性があります。メチオニンには、血中のヒスタミン濃度を抑える働きがあります。特に肝臓での解毒作用に影響しやすく、総合失調症やうつ病になりやすい人は、このメチオニンが、かなり欠乏している可能性が高いです。但し、メチオニンの取り過ぎは、肝障害や視力低下等につながります。しかし、ここで言う取り過ぎの量は体重1kgあたり100mg以上で、通常の食事からそれだけの量を取る事は、普通の人にとってはかなり困難な量とは思いますが、ただ、サプリ等で飲む場合は注意が必要です。
血液をさらさらにして、毛根に栄養を届けましょう。
口から入った髪の毛の材料である、メチオニンを毛根まで運ぶためには、血管をサラサラにする必要があります。
特に、頭の天辺が薄毛になっている人は、血管の流れが悪い事の証拠です(遺伝ではありません)。それは、体の中で、1番血管が細く、血圧だけで、血液を流す事しか出来ないのが、実は天頂部分なのです。この部分は耳から上は、すべて毛細血管のため、サラサラな血液でないと、通り抜けられず、詰まってしまうのです。
また、他の部分であれば、毛細血管であっても、回りの筋肉が、助けになって、血液を流す事が出来るのですが、頭皮にいたっては、残念ながら筋肉がありません。
そのため、頭皮を柔らかくする事と、血液をサラサラにする事が抜け毛対策には絶対条件なのです。
血液さらさらのキーワード お魚好きやね
頭皮のマッサージ等は、正しいシャンプーの方法で細かく書いていますので、ここでは、栄養から見た、血液さらさら成分について書いていきます。
このお魚好きやねは、実は「お・さ・か・な・す・き・や・ね」 と分解してそれぞれの食品の頭文字となっています。
「お」は、お茶
お茶は日本人がよく飲む飲み物ですが、血液サラサラになる抜け毛予防には最適のの飲み物です。また意外にもビタミンC、ビタミンEの含有量が非常に多い事で健康によいお茶です。健康に良いお茶の出し方は、熱湯では無く、番茶を水だしする事です。
「さ」は 魚です。
特に青魚がおすすめです。ここで、必要な栄養素としては、DHAやEPAといった、脂肪酸を多く含む成分で、赤血球や血小板をサラサラにする効果があり、特に血小板の凝固作用を緩和する働きがあります。
「か」は、海藻類
海藻類に含まれるヨードが新陳代謝を緩和する働きがあり、また、ぬめり成分である、アルギン酸は、コレステロール値を下げる効果もあります。そして、海藻類は、髪の毛の材料である、メチオニンを含んでいますので、昔から、海藻類は、髪の毛に良いと言われるのもあながち間違っていないのかもしれません。
「な」は、納豆です。
納豆には、納豆キナーゼという酵素があり、血栓を溶かす効果があります。また同時に納豆の材料である、大豆には、大豆イソフラボンと呼ばれる、女性ホルモンに似たものがあり、こちらは、動脈硬化や血圧を下げる効果があります。
「す」は 酢です。
クエン酸は、血液中の老廃物を排出する効果があり、特に赤血球をしなやかにする、効果があります。そして、お酢の中で、黒酢がいちばんサラサラ効果が高いです。
「き」は、キノコ類です。
キノコは、βグルカンと呼ばれる多糖体が免疫機能を活性化しており、このβグルカンが1番多く含まれているのが、アガリクス(マッシュルームの一種)と呼ばれているキノコです。この成分は、コレステロールや血糖値を下げる効果があります。また、シイタケは、エリタデニンが、血中のコレステロールを体外に排出する効果があります。
「や」は野菜
野菜全般には、各種ビタミンやミネラル、食物繊維が含まれています。緑黄色野菜・淡色野菜をバランスよく食べる事が大事です。特にビタミンCは免疫力の強化、コラーゲンの生成、鉄の吸収を促進、強い抗酸化作用など、多くの働きを持っています。
「ね」はねぎ類
長ネギ、タマネギ、ニンニクなどのネギ類には、血液サラサラにする作用があります。ネギに含まれるアリシンには消化促進や殺菌作用、血小板の凝集を抑えて血栓を予防する働きがあります。また、タマネギは血糖値を下げ、ニンニクには赤血球の膜をしなやかにします。
そのため、ニンニクやタマネギの酢漬けなんかは、調味料としておいても良いものです。
抜け毛が気になりだしたら、まず食事から気をつけましょう。
なかなかバランス良い食事というのは、非常に難しいですが、抜け毛が気になりだした場合、すぐに育毛剤などに頼らず、食事の改善をする必要があります。食事の改善でも効果がなかった時に初めて、育毛剤等について、検討する必要があります。
育毛剤、育毛サプリの利用
抜け毛、薄毛などが気になった場合 、すぐに育毛剤などを利用する人が多いですが、実際は、食事など注意をしてから、育毛剤などにトライアルする事で、その効果が最大限に発揮されるのです。
ちなみに、育毛剤って大きく分けて2種類あるのはご存じでしょうか?
ミノキシジル配合の育毛剤
ひとつは、頭皮の血行促進に働くタイプの育毛剤で、主にミノキシジルという成分を配合している、育毛剤です。ミノキシジルは、もともと血管拡張剤として高血圧の内服薬として使用されいたが、発毛効果が確認されて、育毛剤成分として使用されるようになりました。当初は内服薬として使用されていましたが、副作用が見つかったため外用薬として使用されるようになったものです。これは、女性の頭皮の薄毛対策に育毛効果のあるものです。
1番代表的なのが、リアップのような製品です。ただ、血行促進を主としているので、AGAのような男性型脱毛には、効果がありません。
AGA対応の育毛剤・サプリ
男性型 脱毛AGAについては、育毛剤はありません。AGAに対しては、フィナステリドという成分が非常に有効であると言われています。実際解決率80~90%との非常に高いのが特徴です。
ファナステリドは、男性ホルモンである、テトロステロンから誘導した、ジヒドロテストステロの生成を抑える薬です。ジヒドロテストステロンは、毛根に栄養がいくのを阻止するものでこれの合成を阻止する事で、育毛に繋がるのです。この薬は、現在個人輸入も可能ですが、飲み方を誤ると発がん性が発現する事が判っています。そのため、ちょっと高いですが、AGA専門のクリニック等で、使う事をおすすめします。⇒AGAクリニックはこちら
まとめ
抜け毛は、どうしても、本数を数えてしまう位、深刻な問題です。以前は無かった、女性の抜け毛、薄毛からも判る通り、生活スタイルの変化、食生活の欧米化等によって発生しています。そのため、育毛剤だけで、解決しようと思わずにまずは、食生活から変えてい事をおすすめします。
参考資料