「最近、なんだか頭がかゆい…」「肩にフケが落ちてる…」「髪がベタつくのにパサつくのはなぜ?」「もしかして薄毛が進行してる…?」
鏡を見るたびに、あるいはふとした瞬間に、そんな頭皮の悩みにハッとすることはありませんか?顔や髪のケアは頑張っていても、意外と見落としがちなのが「頭皮」の存在。でも実は、頭皮は私たちの髪の健康と美しさを育む「土台」であり、肌の延長線上にある、とてもデリケートな部分なんです。
もし、今あなたがフケ、かゆみ、ベタつき、ニオイ、乾燥、そして薄毛といった「頭皮トラブル」に悩んでいるなら、それは頭皮からのSOSサインかもしれません。これらのサインを見逃していると、髪の毛の成長にも悪影響を及ぼし、健やかな美髪から遠ざかってしまう可能性も…。
今回、シャンプー・化粧品成分の専門家である私が、皆さんが抱えるそんな頭皮の悩みをスッキリ解決すべく、「頭皮トラブル」にスポットライトを当てて徹底解説します。
「頭皮トラブルって、いろんな種類があるみたいだけど、私のはどれ?」「どうして起こるの?」「正しいケア方法が知りたい!」といった疑問にもお答えしながら、様々な頭皮トラブルの原因とメカニズム、そして今日から実践できる効果的な対策方法、さらに予防のための製品選びまで、分かりやすく、そして楽しくお伝えしていきます。頭皮トラブルの真実に迫りますので、ぜひ最後までお付き合いください!
まずは、頭皮がどんな場所なのか、その特徴から見ていきましょう。
頭皮は、顔の皮膚と同じく、いくつかの層からなる「皮膚」であり、体の中でも特に繊細な部分の一つです。
このように、頭皮は非常に活動的で複雑な環境であり、だからこそ様々なトラブルが起こりやすい場所なのです。
フケは代表的な頭皮トラブルです。肩にパラパラと白いものが落ちて見た目も悪くなる乾性フケや髪の毛にべったりとからみつくような脂性フケと大きく2種類あります。
フケが出ていると不潔なイメージがでてしまい、他人だけで無く、自分自身も気持ちが良いものではありません。フケの原因としては、頭皮環境の悪化によって発生する新陳代謝(ターンオーバー)の異常です。
フケは頭皮の角質が役割を終えて剥がれ落ちたものですが、一般的には頭皮の角質寿命は1ヶ月程度ですが、新陳代謝(ターンオーバー)が異常になる事で、その剥がれ落ちる頻度が上がってしまう事で、フケが視認出来るようになってしまうのです。
フケの原因としては、状況によって異なりますが、脂っこい食事の食べ過ぎやシャンプーなどの過剰なヘアケアなどが原因となる場合があります。
頭皮のかゆみは、フケとともに発生する頭皮トラブルです。頭皮のかゆみは、程度によって原因が異なりますが、一般的には頭皮の乾燥が原因となる場合があります。
頭皮の乾燥は、皮脂膜が減少する事で同時に角質の水分が減少します。それによって角質の保湿性が失われ、ひび割れが発生して炎症が発生します。それによって頭皮のかゆみが発生します。
ただ、重症化する事で、頭皮の湿疹に繋がります。こちらは真菌のひとつであるマラセチア菌などが直接の原因になります。ただマラセチア菌が増殖する原因としては、頭皮の乾燥や頭皮フローラの異常などがきっかけになります。
実際、頭皮の乾燥や頭皮フローラの異常が発生する原因としては、普段の食事や内臓疾患などの内部要因や乾燥した環境、過度な紫外線、櫛の入れすぎ、過度なシャンプー、コンディショナーの使いすぎ、ヘアカラーなどの外部要因などがあります。
頭皮のニオイ(臭い)は、個人差がありますし、他人から言うとだいたい臭い(くさい)の当たり前です。傾向的に10代~20代がニオイが強く年齢とともに体臭(たんぱく臭)は減少していきますが、一方で皮脂腺から発生する加齢臭(皮脂腺から発生するニオイ)が多くなりやすい現象があります。
ただ、ここで言う頭皮の臭いが異常な状態の事をいいます。
頭皮の臭いの原因としては、臭いの強い食事などが汗腺から出るようなものもありますが、大半の原因は、頭皮フローラの異常です。この場合は、頭皮から古い油のようなニオイがします。
一般的には、頭皮フローラは、表皮ぶどう球菌、アクネ菌などがフローラの中心細菌として存在していますが、頭皮環境が悪化すると、黄色ブドウ球菌、真菌、マラセチア菌などが増殖します。表皮ぶどう球菌は、弱酸性の肌を好み、黄色ブドウ球菌はアルカリ性の肌を好む性質があり、黄色ブドウ球菌の排出物が悪臭を生む原因となるものです。これが頭皮の臭いの原因となるものです。
頭皮のべたつきは、頭皮の皮脂の分泌が異常に多くなる現象です。皮脂は、一定の皮脂量が排出すると自動的にストップするようになっていますが、頭皮の状態が悪くなる事で皮脂の元栓が壊れてしまった状態です。
頭皮のべたつきの原因としては、一般的に最初は頭皮の乾燥です。頭皮が乾燥し過ぎる事で、身体は、皮脂が足りないと身体が反応する事で皮脂の排出量が増加してしまいまいす。一般的にべつきが多い事で、シャンプーなどを過剰にしてしまうケースが多いのですが、それによってさらに皮脂が出やすい状況となり、悪化します。
また、脂漏性皮膚炎のようにマラセチア菌が原因で、頭皮のかゆみとともに皮脂が多くり、頭皮のべたつきが発生する場合は、自分で処理をしようと思わず、専門の皮膚科医の指導を受ける必要があります。
頭皮の薄毛は、髪の毛が細くなったりする事で、髪の毛のボリュームが減少してしまう状態の事をいいます。薄毛の原因としては、髪の毛の栄養不足です。髪の毛はケラチンと呼ばれるタンパク質で出来ていますが、このケラチンの材料になるのが、メチオニンと呼ばれる必須アミノ酸です。
このメチオニンが毛母細胞への供給ができ無くなる事で、髪の毛の成長に問題が発生して髪の毛が細くなる事で、頭皮の薄毛になるのです。
一般的な原因としては、食事から供給される必須アミノ酸であるメチオニンが減少する事や血液がドロドロになる事で血行不良が発生して、頭皮まで栄養が届かない事から、頭皮の薄毛の原因となります。また頭の天辺が薄毛になるのは、一般的に血行不良によって栄養が届かない事が原因と考えられます。
頭皮の薄毛が進むことで、抜け毛に繋がるのです。また余談ですが、薄毛の原因として、血行不良が発生する事で肩こりなどに繋がる場合があります。
抜け毛は、髪の毛の寿命をまたずに髪の毛が抜けてしまう現象です。ブラッシングをすると大量に抜けたり、朝起きたときに枕に髪の毛がばさっと見つかるなどがあると大変ビックリするものですが、50本/日程度の抜け毛であれば、ほとんど問題ありません。
ただ、抜けた毛の先が、変形していたり、極端に短い毛がある場合は注意が必要です。頭皮の循環障害などによって、頭皮の血流が滞ってしまうことで、毛母細胞に栄養がいかなくなる事で、髪の毛が成長できなくなる事で抜け毛が発生します。
また、がん治療などによって抗がん剤を投与する事で、体内で活性酸素が発生します。毛母細胞は、非常に耐久の弱い細胞のため、体内で大量の活性酸素が発生すると最初に攻撃されて、抜け毛をおこします。がん患者が抗がん剤によって抜け毛になるのはこのためです。
そして、AGA(男性型脱毛)の場合は、循環障害では無く男性ホルモンのテストステロンと頭皮にあるα-リダクターゼによって脱毛につながります。
特に秋口は、抜け毛が多くなる季節です。実は春と比較すると3倍近く抜け毛が多くなると言われています。これは夏場に紫外線などによるダメージが蓄積する事で、秋口に現れるからです。
頭皮の乾燥は、殆どの頭皮トラブルの原因に関係している現象です。フケ、頭皮のかゆみ、臭い、そして抜け毛、頭皮のべたつき、薄毛なども実は頭皮の乾燥が原因のもとになる場合があります。
頭皮の保湿力や保水力が著しく低下する事で、様々な頭皮トラブルに繋がるのです。
頭皮が乾燥する原因としては、食事などの原因もありますが、シャンプー、コンディショナー、カラーなどの間違ったヘアケアなどによる外部要因による影響の方が大きいと考えられています。
育毛は頭皮トラブルではないですが、トラブルの発生した髪の毛には必要な処置です。
一般的には、食事、血行促進、毛根の活性化この3つが揃わないと育毛効果が現れません。特に食事には注意が必要です。
海藻類などを食べると髪の毛が生えると言われていますが、髪の毛の材料にはならないですが、頭皮の血行不良を改善するのには非常に効果が高いものです。
また、男性ホルモンのテストステロンと頭皮にある酵素であるα-リダクターゼなども育毛に大きく関係しています。
頭皮トラブルには様々な種類があり、それぞれ原因が異なります。あなたの頭皮は、どんなSOSサインを出していますか?
フケやかゆみは、頭皮トラブルの中でも最も一般的な症状です。原因は大きく分けて2つあります。
乾燥性フケ・かゆみ(カサカサしたフケ): 原因:
脂漏性皮膚炎(ベタベタしたフケ、黄色っぽいフケ): 原因:
洗ってもすぐに髪の根元がベタつく、頭皮から嫌なニオイがする、という悩みもよく聞かれます。
頭皮が赤くなったり、ブツブツができたり、ヒリヒリするといった症状は、何らかの炎症が起きているサインです。
髪の毛が細くなってきた、抜け毛が増えた、分け目が目立つようになった、と感じる方も少なくありません。
自分の頭皮トラブルの原因が分かったら、次は具体的な対策です。今日から実践できる、正しい頭皮ケアのステップをご紹介します。
頭皮ケアの基本は、なんといっても毎日のシャンプーです。
正しい洗髪に加え、適切なアイテムを取り入れることで、頭皮トラブルの改善・予防効果がさらに高まります。
頭皮トラブルの対策に対して、食事は非常に大事です。
体の材料になるための食事に手抜きは絶対にいけません。特に頭皮ケアを考える場合、髪の毛の材料となる必須アミノ酸であるメチオニンを多く含んでいる食品を取ることが大事です。
また、血行促進のために血液がサラサラになるような、魚、野菜、海藻、野菜、酢、納豆などを取る事が大事です。また、ミネラルの摂取は欠かせません。
そのため育毛のためには動物性のタンパク質よりも、魚等のタンパク質の摂取を心がける方が良いです。また、アルコールの摂取やタバコは頭皮のダメージにつながりますので、控えた方が良いものです。
頭皮トラブルは、体の内側からの影響も大きく受けます。
正しいケアを継続しても頭皮トラブルが改善しない、あるいは症状が悪化する場合は、自己判断せずに皮膚科専門医を受診することを強くお勧めします。
今回は、シャンプー・化粧品成分の専門家として、「頭皮トラブル」の様々な原因と、改善・予防のための具体的な対策を徹底的に解説してきました。
頭皮は、私たちの髪の健康と美しさを育む「土台」であり、顔の皮膚と同じくらいデリケートな部分です。フケ、かゆみ、ベタつき、ニオイ、薄毛といったSOSサインを見逃さず、日々の丁寧なケアと生活習慣の見直しによって頭皮トラブルを乗り越えることが可能です。
適切なシャンプー選び、正しい洗髪方法、頭皮用アイテムの活用、そしてバランスの取れた食事やストレスケアといった内側からのアプローチを組み合わせることで、頭皮環境は劇的に改善し、きっとあなたの未来の髪は、より強く、より美しく輝き始めるでしょう。
「頭皮トラブルは仕方ない…」と諦める必要はもうありません。ここで得た知識を活かして、今日からあなたの頭皮と真剣に向き合ってみませんか?
さあ、あなたも頭皮トラブルを克服し、自信に満ちた健やかで美しい髪を手に入れてみませんか?
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厚生労働省 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/koukoku/index.html
日本皮膚科学会: https://www.dermatol.or.jp/
日本化粧品工業連合会: https://www.jcia.org/
化粧品成分オンライン(Cosmetic-Info.jp): https://www.cosmetic-info.jp/
花王株式会社 – KAO Beauty Brands – 美容情報:
資生堂グループ 企業情報 – R&D情報:
大塚製薬 健康情報サイト:
「皮膚科医が語る 美肌の科学」(日本皮膚科学会 編著)
「新化粧品学」(日本化粧品技術者会 編)
「香粧品科学」(日本化粧品技術者会 編)
「シャンプー解析ドットコムの成分解析」(美容師YouTuber 著)
「頭皮と髪のプロが教える 美髪の極意」(美容家 著)
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