キウイエキスは、果実から抽出するエキスで、
マイルドな保湿作用、収れん作用、
皮膚柔軟化作用、抗酸化作用を
もつ成分である。
キウイエキス
成分評価 5
キウイエキスとは
キウイエキスは、その名前の通り、キウイフルーツ
の果実から抽出する、美容成分である。
キウイフルーツは、マタタビ科に属する植物で、
ビタミン類をはじめに、タンパク質、アミノ酸、
タンニン、糖類(グルコース、フルクトース)、
そして有機酸(クエン酸、キナ酸)などを
含む天然成分です。
食物から抽出した、美容エキスのため、
美白、保湿作用、収れん作用、皮膚柔軟化作用、
そして抗酸化作用を持っている。
一般的に、清涼感や清浄なイメージ
を与える目的で、配合される事がある。
化粧水・乳液・クリーム・美白化粧品などに使用される。
キウイエキスのその他機能
そして、キウイエキスには、その他様々な機能があります。
抗ニキビ作用
男性ホルモン(テストステロン)は,皮脂腺に存在する
5α-レダクターゼにより,脂腺細胞内で生理活性の
強いジヒドロテストステロン(DHT)に転換されます。
DHTは脂腺細胞にあるDHT受容体と結合し,
脂腺細胞を刺激して増殖を促したり,皮脂の分泌を
増大させたりします。
発生した皮脂は,嫌気性菌であるP. acnesの栄養源となり、
アクネ菌 は増殖します。従って,DHTはP. acnesを増殖させることから,
ニキビの発症に密接に関与していると考えられます。
アクネ菌は,ヒト皮膚毛包内の常在菌で,皮脂が過剰に貯留した
場所で盛んに増殖を始めます。
増殖したアクネ菌が産生するリパーゼは,皮脂中の
トリグリセライドを分解して脂肪酸を遊離させます。
遊離した脂肪酸は,白血球の真皮への遊走,浸潤,炎症因子の
放出という一連の炎症反応を引き起こします。
炎症因子は皮膚を刺激し,炎症のみならず,
表皮の角化も進行させます。
これらが,ニキビの発症・悪化のメカニズムです
テストステロンに粗酵素液(S-9,オリエンタル酵母),
各種濃度に調製したサンプル溶液を添加して反応後,
ガスクロマトグラフィーでジヒドロテストステロン(DHT)を
定量しました。その結果,
キウイ種子エキスに5α-レダクターゼ阻害作用が
認められ,DHTの生成が抑制されたことが確認
されました。また,キウイ種子エキスの含有成分で
あるquercitrinにも同様に阻害作用が認められました
抗シワ作用
キウイ種子エキスの線維芽細胞に及ぼす作用を,
ヒト新生児線維芽細胞であるNB1RGBを用いて
検討しました。
その結果,キウイ種子エキスは線維芽細胞の
増殖を促進し,皮膚細胞の増殖を促進する
可能性が示唆されました。
キウイ種子エキス摂取前と4週間摂取後のシワの
面積を比較すると,10名中7名のシワ面積が減少し,
目尻のシワ改善作用があることが,
ヒトにおいて認められました
キウイ種子エキス摂取前と4週間摂取後の保湿性
の変化は,皮膚水分量(Corneometer 計測値)の上昇が
認められる被験者と,下降が認められる被験者が
みられ,摂取前後における保湿性の差は
認められませんでした
一方,皮膚pHは摂取前に比べて,健康な肌pHである
pH 4.5~6.0に収束しました。
キウイ種子エキスは,肌を健康なpHに収束させ,
正常な状態に改善する効果があることが明らかになりました
抗くま(美白)作用
肌のくすみや色黒,シミは,メラニンが原因です。
生体内では,チロシナーゼの働きでチロシンから
ドーパキノンが生成し,その後,酸化反応などが
進行してメラニンが生成されます。
キウイ種子エキスに,このチロシナーゼを阻害する
作用が認められました。また,含有成分である
quercitrinおよびkaempferol 3-O-rhamnosideにも
同様に阻害作用が認められました
キウイ種子エキスの抗酸化活性
ヒトの生体内では,ストレスなどの刺激により
活性酸素が発生します。
この活性酸素は酸化傷害を引き起こし,
細胞等を損傷し,種々の生活習慣病や
老化促進と密接に関係しています。
そこで,キウイ種子エキスの抗酸化作用を,
スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)様活性および
1,1-ジフェニル2-ピクリルヒドラジル (DPPH) ラジカル
消去能を指標に評価しました。
その結果,キウイ種子エキスは,濃度依存的に
SOD様活性およびDPPHラジカル消去能を示しました。
キウイ種子エキスの保湿作用(外用)
キウイ種子エキス(1%)溶液または蒸留水を
ヒトの皮膚に直接塗布し,
水分保持能力を測定しました。
蒸留水のみを塗布した場合,
ほぼ40分で塗布前の水分量に戻っていますが,
キウイ種子エキス溶液では,120分以上水分を保持しました
抗炎症作用
LPS(リポポリサッカライド)で刺激したマウス由来
マクロファージ様細胞(RAW264.7)を用いて,
キウイ種子エキスのPG E2産生に及ぼす作用を
検討しました。その結果,キウイ種子エキス
(1~100 g/mL)は,PG E2の産生を濃度依存的に
抑制しました。また,含有成分である
quercitrin(100 g/mL)および
kaempferol 3-O-rhamnoside(100 g/mL)にも
有意な抑制作用が認められました
成分を含む、製品一覧
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参考資料
キウイエキス
キウイ種子エキス
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