褐藻 エキス

褐藻エキスは、昆布やわかめなどの褐藻類と呼ばれる海藻の表面についている、ぬめり成分より抽出されるもので、化粧品成分として、保湿、皮膚柔軟、抗菌、収れんなどの機能が期待できる成分です。

褐藻エキス

成分評価５

褐藻エキスとは

褐藻エキスとは、昆布、わかめ、もずく、ひじき、あかもくなど、一般的に褐藻類と呼ばれている、海藻の表面にある、ぬめり状の物質から、抽出したものです。褐藻エキスには、一般的にフコイダン、アミノ酸、ジアスターゼ、アルギン酸、あとミネラルが多く含まれており、保湿作用をはじめ皮膚再生作用などもある成分です。

褐藻エキスの主成分である、フコイダンは、褐藻類の他　なまこ　などにも含まれる、硫酸多糖類と呼ばれるもので、未だ基礎研究レベルではありますが、その抗酸化作用によって、抗がん作用、抗菌作用、皮膚創傷修復作用、胃粘膜保護、胃潰瘍治癒促進、血中コレステロール低下作用があり、その作用から、肝機能改善、高血圧予防、抗菌性、アレルギー抑制、コレステロール低下、抗がん作用などが、期待できます。

褐藻エキスは、抽出方法と種類によって、エキス成分が異なる。！

褐藻エキスは、褐藻類の種類と抽出方法で、抽出される成分が異なります。

国内で褐藻エキスと呼ばれるものは、実は、使用する褐藻類の種類と抽出方法によって4種類に大別されます。

褐藻エキス1

めかぶなどの褐藻類を、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンを単体もしくは、混液を溶媒として、抽出をする方法。保湿作用のある成分が抽出されます。

褐藻エキス２

褐藻類から塩化ナトリウム溶液を使用して、抽出される方法で、アルギン酸が抽出されるため、乳化安定、吸収、保湿、増粘などの機能が得られます。

褐藻エキス３

褐藻類である、昆布、紅藻類のエギスなどを水で抽出されるエキスで、保湿性、造膜性、皮膚の柔軟性およびスリミング作用があると言われています。

褐藻エキス４

緑藻類、褐藻類、紅藻類の海藻から、1 3-ブチレングリコール溶液を使用して抽出されるエキスで、保湿性、造膜性、皮膚の柔軟化などに効果を発揮して、スリミング作用もあると言われています。

褐藻エキスの効果、効能

褐藻エキスには、一般的に、皮膚の柔軟化、収れん、皮膚の活性化、保湿作用などが、期待できるため、多くの化粧品に使用されています。特に沖縄もずく由来の褐藻エキスは、保湿作用が高く、ヒアルロン酸と同等とも言われています。

皮膚の軟化剤、スリミング剤、乳化安定剤、増粘剤目的で、化粧水や乳液、クリーム、美容液、パック、美白クリーム、マッサージクリームなどに成分として使用されています。特に、保湿性能が優れている事もあり、保湿化粧品の成分として使用されています。

育毛効果のあるフコイダン

褐藻エキスに多く含まれるフコイダインは、保湿などの効果によって、頭皮の環境を整える事で、育毛効果が期待されています。特に昆布由来のフコイダインについては、毛母細胞に直接作用する事で育毛効果につながると言われています。

フコイダインは、現在、サプリメントでも販売されており、気軽に摂取が可能になっています。

まだまだある、褐藻エキスの育毛効果

褐藻エキスに次に多い成分として、アルギン酸があります。アルギン酸は、経口摂取の場合は無いのですが、頭皮に直接、塗布する事で、皮脂の除去機能があり、毛穴の奥まで、汚れや、皮脂を取り除く効果があります。そして、ミネラルには、ヨードが含まれており、甲状腺を活性化させる効果によって、脱毛防止に繋がると考えられます。

褐藻エキスの毒性、副作用、安全性

褐藻エキスに含まれる、フコイダインは、実験室レベルではありますが、人の臍帯血管の成長を抑制する効果があるとの事で、妊婦等は、摂取を控えた方が良いとされています。また、ミネラル分である、ヨードについては、取り過ぎは甲状腺異常が発生しますが、ただ、サプリメントのような取り方をする以外は、取り過ぎる事はありませんので問題無いとも言えるでしょう。