PCA-Naは、アミノ酸のひとつである、角質内のグルタミン酸が酵素で分解した後に出来る保湿物質で、天然保湿因子(NMF)の約12%を占めている成分で、保湿性、吸湿性、湿潤剤、ヘアコンディショニングとしての役割があります。
PCA-Na

成分評価3
PCA-Naとは
PCA-Naは正式名称は、ヒドリドンカルボン酸ナトリウムの事で、PCA(ヒドリドンカルボン酸)のナトリウム塩です。
PCA-Naは、角質層に多く存在する有機酸のひとつで、天然保湿因子(NMF)のひとつです。PCAの状態ですと、あまり保湿性は無いのですが、PCA-Naの状態になると非常に保湿状態が良くなり、角質内の天然保湿因子(NMF)の約12%を占めている成分です。
PCA-Naは、97%が角質に含まれており、通常の皮膚が角質に変化する時に、グルタミン酸が酵素によって分解された時にPCAが産生し、酸性の肌においてPCA-Naに変化する事で、保湿力の高い成分に変化します。これは保湿力が高いといわれているグリセリンよりも高いと言われています。
天然では、大豆や蜂蜜などにも含まれていますが、化粧品で使用する場合は、グルタミン酸から人工合成された、白色の結晶状のものを使用する場合が多いです。
PCA-Naは、天然保湿因子のひとつであるため、空気中や真皮にある水分を吸湿して、潤いを維持する事に優れており、他の保湿物質があると効果が増大する性質もあります。そのため肌だけで無く髪の毛にも効果を発揮すると言われています。
一方で、天然保湿因子(NMF)は、ストレス、加齢、栄養不足、睡眠不足などに非常に弱く、簡単に減少してしまう事があります。PCA-Naは、熱の変化に対して安定的に保湿効果があり、水溶性のため化粧品などの成分として配合しやすく、化粧水、乳液、美容液などに含まれている事が多く、足りなくなった肌のNMFを補う事が出来ます。
また、PCA-Naは角質に存在する成分のため、肌への刺激もほとんど無く、眼やアトピー肌などに対しても安全性が高い成分と言われています。そのため、医薬部外品として使用されており、医薬部外品の場合、DL-ピロリドンカルボン酸ナトリウム液と表示されています。
PCA-Naの効果、効能
PCA-Naは、角質層に存在するNMFのひとつですので、化粧品成分としてPCA-Naを使用すると角質層に浸透し、保湿性、吸湿性、湿潤剤としての効果があります。また髪の毛の保湿効果もあるためヘアコンディショニングとしての効果もある成分です。
PCA-Naは、保湿性が高い事で、洗顔料に配合する事で、汚れを落としながら潤いを保つ事が出来るため、洗い上がりのつっぱり感を防ぐ事が出来ます。またシャンプーに配合する事で、髪の毛がしなやかになり、髪のきしみを防ぐ事が出来るためヘアトリートメントとして使用されたりします。これらのように、洗顔剤、シャンプー以外にも化粧水、乳液、美容液、クリーム、石けんなど様々な化粧品に使用する事が出来ます。
PCA-Naの毒性、副作用、安全性
PCA-Naは、角質にもともと存在する、天然保湿因子(NMF)のひとつであるため、毒性は無く、非常に安全性が高い成分です。皮膚刺激が低いのはもちろんですが、眼への刺激を低くく、アレルギーなどの肌の弱い人への影響も低いと考えられます。
PCA-Naは、一時、肌へつけると赤くなると言う事で、問題視された事がありますが、炎症では無く、血行促進によるものだと言う事が判明しており問題が無い事が判っています。そのため赤みが出たとしても30分程度でおさまるとされています。
成分を使用している製品一覧
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re シャンプー(アジュバンコスメジャパン)
伊豆工房(株式会社カッパーゲート)
haruシャンプー(株式会社nijito)
成分が含まれるその他の商品一覧
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参考資料
“[PCA-Na]角質に存在する天然保湿因子(NMF)で保湿効果を高めよう” への6件のフィードバック