レモングラス油

レモングラス油は柑橘系の芳香を持った、いね科の植物で、その芳香には、副交感神経を高めて、リラックス効果、炎症を鎮める効果や、皮脂に作用するため、皮膚コンディショニング、収れん、殺菌、消臭機能のある成分です。

レモングラス油

成分評価３

レモングラス油とは

レモングラス油は、いね科の植物である、レモングラスから水蒸気蒸留などで、抽出されたオイル成分で、収油率は0.2～0.4%程度です。

レモングラスには、インド西南のトラバンコート、コーチン地方が原産地の東インド型(Cymbopogon flexuosus)と、アジア、アフリカ、アメリカなどの亜熱帯地方が原産国の西インド型(Cymbopogon citratus)がある。主成分としては、両方ともシトラールであるが、東インド型については、シトラールの他に、ゲラニオール、メチルヘプテノンなどが入っており、西インド型については、シトラールの他にミルセンなどが含まれています。

この主成分のシトラールは、レモンの芳香と同じであるため、いね科の植物であるが、レモングラスという名前がつきました。シトラールは、レモン系食品の香料などに使用されるもので、その他にも、ヨノン、メチルヨノン、ビタミンA、ビタミンEの原料ともなります。ただ、感作性がある成分のため、注意が必要で、使用時には、事前にバッチテスト等が必要な成分です。

レモングラス油の香料としての役割

レモングラス油は、フレッシュで強い香りをもっており、東アジアなどのエスニック料理(トムヤムクン、タイカレー)には、欠かせない香辛料となっており、独特の爽やかな味付け、食材の臭い消し、それに消化不良を改善する作用があり、消化促進作用がある成分と言われています。

また、レモングラスは、古代インド医療であるアーユルヴェーダでは、「チューマナ・ブールー」(冷やすハーブ)と呼ばれており、解熱作用、感染症治療、腫瘍の炎症を抑える働きがあるとして利用されてきました。

そのレモングラスの芳香には、ストレスが重なったときにパワーを与えて、心をリラックスさせる効果や、副交感神経に働くため、呼吸器系の炎症を改善したり、筋肉疲労を和らげ．効果があります。また　アロマオイルとして使った場合、セルライトの除去や脂性肌に作用する事や殺菌力があることで、ニキビや水虫などにも効果的と言われており、頭皮ケア、フットケア、フェイスケアなどに利用されます。ただ、刺激が強い成分ですので、肌に使用する場合は、1％以下、特に顔などでは、0.5%以下の配合が望ましい成分です。

そして、虫除け効果もあるため、レモングラスを除虫として使用したり、猫いらずとして使用したりします。

アロマディフューザーを使って、アロマテラピー

レモングラスはリラックス効果があるため、相性の良い　ローズマリーなどとブレンドして、アロマディフューザーなどで、拡散させて使うのも非常に使いやすいものです。ハーブとしては、ゼラニウム、スイート・オレンジ、グレープフルーツ、ペパーミント、ティートリー、ブラックペッパー、フランキンセンスなど、柑橘系の芳香どうしは混ざりやすいので、好みに合わせて行う事が良いです。